胃カメラについて

胃カメラのイメージ

通常、胃カメラと呼ばれるものは、正式には上部消化管内視鏡といい、先端にCCDカメラが搭載されたファイバースコープ(内視鏡)を、口または鼻から挿入して、食道から胃、十二指腸までを検査するものです。CCDが捉えた映像はモニタに映し出される鮮明な画像で、胃の粘膜などを目視によりしっかりと確認できるので、小さな病変を見つける可能性も高くなる、非常に有効な検査です。

ファイバースコープにはCCDカメラの他、ライト(照明)、水や空気を送り込むノズル、処置するための道具を通す鉗子孔などが備わっています。胃カメラの検査中、何らかの病変が見つかった場合、同時に組織の一部を採取することができます。たとえば腫瘍が良性か悪性かなど、診断の確定までの時間を短縮することが可能で、これは胃カメラ検査のもう一つの大きなメリットです。

胃カメラで発見される病気の一つに胃がんがあります。胃がんは初期には自覚症状が現れにくいとされていますが、早期に発見し治療を開始することで、5年生存率は90%超という良好な数字を示します(ステージ1の場合)。そしてそのほとんどは胃カメラ検査で発見されています。胃がんは45歳過ぎ頃から発症率が上昇するとされていますので、40歳を過ぎたら定期的に同検査を受けることをお勧めいたします。

胃カメラ検査を受けた方が良い症状

以下のような症状が続く場合は、胃カメラ検査をお勧めします

  • 心窩部(みぞおちや、その周辺)に痛みがある
  • 胃に不快感がある
  • 胸やけや喉または胸のつかえを感じる
  • 吐き気・嘔吐がある
  • 吐血をした
  • 体重に急激な減少が見られた
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍を繰り返し発症している
  • 健康診断などの際、バリウムによる胃の検診で異常を指摘された

※以下のような方は、症状が無くても定期的な胃カメラによる検査をお勧めします

  • 家族に胃がん・食道がんになった人がいる
  • 塩分を多くとる、飲酒や喫煙の習慣がある、ストレスを感じることが多い、など

胃カメラでは、以下のような疾患が発見される場合があります

  • 逆流性食道炎
  • 胃炎(急性・慢性)
  • 胃アニサキス症
  • 胃ポリープ
  • 十二指腸潰瘍
  • 食道がん
  • 食道ポリープ
  • 胃潰瘍
  • 胃がん
  • など

経鼻内視鏡について

胃カメラには口からスコープを挿入する経口内視鏡が一般的ですが、鼻から通す経鼻内視鏡という方法もあります。経口内視鏡に比べて細い径(約6mm)のスコープとなっており、また舌の根に触れないためにオエッとなる、いわゆる嘔吐反応が起こりにくく、苦痛が比較的少ないとしています。

検査の際は、左右どちらかの通りの良い方の鼻孔からスコープを挿入していきます。検査中は話すことが可能ですので、医師と会話することもできます。ただしアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など、鼻に何らかの炎症等がある場合は、経口による検査をお勧めする場合があります。その場合、径の細い経鼻内視鏡を経口に用いることも可能です。

経鼻内視鏡は経口内視鏡に比べてスコープの径が細いことから、画質などの機能が若干下がるという面もありますが、近年では技術の進歩により遜色のない性能となっています。通常の経口内視鏡による検査が苦手だと感じられる方は、お気軽に相談ください。

胃カメラ(上部消化管内視鏡)検査実施の流れは、以下のようになります

1. 検査のご予約

胃カメラによる検査にあたっては、まず外来を受診していただき医師の診察を受けることが必要になります。その際に検査日時の予約をします。

※外来受診の際、現在服用中の薬を確認し、さらに感染症の有無などを確認するため、血液検査を行う場合もあります。

2. 検査前日

前日の夕食は、なるべく早めに済ませ、アルコールもできれば控えましょう。遅くとも21時を過ぎたら飲食、服薬をしないようにしてください。

  • ※常用している薬がある場合、前日服用の可否について事前に医師にご確認ください
  • ※飲み物についての時間制限はありませんが、水、お茶、スポーツドリンク程度にし、コーヒーなど色の付いた飲み物は控えてください。
3. 検査当日

当日は朝から検査が終わるまで飲食は禁止となります。飲み物については検査2時間前までにコップ一杯ほどのお茶か水を飲む程度にしてください。また喫煙は胃液分泌が多くなり、検査が行いにくくなるため禁止です。

※当日の常用薬の使用についても医師にご確認ください。特に糖尿病の患者様などはご注意ください。

4. 検査開始

検査をする前に消泡剤を飲み、経口の場合は液体の麻酔を一定時間のどに貯めておく咽頭麻酔を行い、経鼻の場合は挿入する方の鼻腔に点鼻麻酔を行います。

検査台に横になった状態で内視鏡を挿入し、胃や食道、十二指腸の内部を観察。必要があれば組織の採取などの処置をします。経鼻であれば違和感などにつて医師に話しかけることができます。

一通り観察を終えたら胃カメラを抜去し検査は終了です。検査時間は、処置が無ければ5~10分程度です。

【検査終了後のご注意】

  • 検査終了後1時間は飲食を控えてください。
  • 組織検査を行った方は、お食事は2時間以上が経過してからにしてください。
  • 検査後2~3日はアルコールや香辛料などの刺激物は控え、消化の良いものを摂るようにしてください。
  • 検査の際に胃に空気を入れて膨らませるため、検査後はお腹が張りますが、次第に楽になりますので、ご心配はいりません。
  • 経鼻内視鏡検査を受けた後は、鼻を強くかまないようにしてください。